1104、ベニス、朝未き
夜が明ける。日が昇りはじめ、辺りがこころなし茜に染まる。
私たちはいま再び、その朝明けの空にベニスの街並みを探した。
ドブロヴニクを出てアドリア海の対岸に位置するイタリアはベニスに向かった。最後のその船出ではフランス人の若いカップルが出航時刻に遅れ、拍手喝さいの中どうにか船に乗り込んだ。そして東地中海クルーズの終着港であるベニスに向け船出したのだった。荷物を整理して荷造りをし、キャビンの外にスーツケースを出したのは12時過ぎでそれから窓に映る海の景色を眺めて時を過ごした。残りの山崎をコップに注ぎ、冷たい水で割る。多少濃いめの水割りを口に運び、初めての船旅を振り返る。それにしても、お天気には恵まれ過ぎた毎日で、何処の景色も素晴らしいものだった。近くにあったデジカメを手に取り、映像を繰る。次々に思い出に新しいあちらこちらの映像が現れる。寒い朝を予想した荷造りは外れで、袖も通さない衣類も出たが、それがまた旅なのだろう。どの映像も人影は暑そうにしている。唯一驟雨に見舞われたブルーモスクでも、傘も広げない姿が目立っていた。
少し微睡んだようで、気が付くと時間は5時少し過ぎたころだった。私は起き出すと、バルコニーに出た。まだ朝日は出ていない。香織嬢の予定表では5時21分が日の出の時刻だった。キャビンに戻り、水をのどに流し込む。昨晩のウイスキーの香りが残ったコップに、でも冷たい水が美味かった。目を凝らすと、水平線に陸地が見える。デヴィーナ号の航海情報によると、午前5時半ころにはプーラの街を右舷に臨み、とある。スロバニアのアドリア海の付きだした半島の先端にこの、プーラという町はあり、そのわずか先に奥まってベニスが位置している。航海情報は6時半頃にはベニスのパイロットを乗せ、大運河へそしてジューデッカ運河へと入って行く、と続いていた。まだ間があるようだった。私はベットに横になり、目をとじる。家内が起きたようで、何時、と問いかけてくる。日は出たのかしら。お天気は?私の答えに起き上がると、硝子戸の外を見る。奇麗な日の出、水平線から顔を出した陽光にカメラを向け何度もシャッターを押した。
気が付くと干潟が左右に広がる。もうベニスにも大分近づいたようだと思う間に、パイロット船がデヴィーナに近づき、先導を始まる。海水が少ないようで、干潟が大分大きく広がっている。行く手を示す杭が等間隔に続く水路を静かに速力をゆるめて走行してゆく。岸辺が見え、小舟の航行も大分多く観られるようになる。ベニスに近づいたようだ。私たちはデッキに上ろうと、キャビンを出た。やや霞がかかった感じの海辺に、次第に尖塔やら低層の建物が建て込んでくる、もう、大運河に入ったようだった。彼方に、アドリア海の女王、と崇められたイタリアヴェネチア町が遠望できた。
私たちはいま再び、その朝明けの空にベニスの街並みを探した。
ドブロヴニクを出てアドリア海の対岸に位置するイタリアはベニスに向かった。最後のその船出ではフランス人の若いカップルが出航時刻に遅れ、拍手喝さいの中どうにか船に乗り込んだ。そして東地中海クルーズの終着港であるベニスに向け船出したのだった。荷物を整理して荷造りをし、キャビンの外にスーツケースを出したのは12時過ぎでそれから窓に映る海の景色を眺めて時を過ごした。残りの山崎をコップに注ぎ、冷たい水で割る。多少濃いめの水割りを口に運び、初めての船旅を振り返る。それにしても、お天気には恵まれ過ぎた毎日で、何処の景色も素晴らしいものだった。近くにあったデジカメを手に取り、映像を繰る。次々に思い出に新しいあちらこちらの映像が現れる。寒い朝を予想した荷造りは外れで、袖も通さない衣類も出たが、それがまた旅なのだろう。どの映像も人影は暑そうにしている。唯一驟雨に見舞われたブルーモスクでも、傘も広げない姿が目立っていた。
少し微睡んだようで、気が付くと時間は5時少し過ぎたころだった。私は起き出すと、バルコニーに出た。まだ朝日は出ていない。香織嬢の予定表では5時21分が日の出の時刻だった。キャビンに戻り、水をのどに流し込む。昨晩のウイスキーの香りが残ったコップに、でも冷たい水が美味かった。目を凝らすと、水平線に陸地が見える。デヴィーナ号の航海情報によると、午前5時半ころにはプーラの街を右舷に臨み、とある。スロバニアのアドリア海の付きだした半島の先端にこの、プーラという町はあり、そのわずか先に奥まってベニスが位置している。航海情報は6時半頃にはベニスのパイロットを乗せ、大運河へそしてジューデッカ運河へと入って行く、と続いていた。まだ間があるようだった。私はベットに横になり、目をとじる。家内が起きたようで、何時、と問いかけてくる。日は出たのかしら。お天気は?私の答えに起き上がると、硝子戸の外を見る。奇麗な日の出、水平線から顔を出した陽光にカメラを向け何度もシャッターを押した。
気が付くと干潟が左右に広がる。もうベニスにも大分近づいたようだと思う間に、パイロット船がデヴィーナに近づき、先導を始まる。海水が少ないようで、干潟が大分大きく広がっている。行く手を示す杭が等間隔に続く水路を静かに速力をゆるめて走行してゆく。岸辺が見え、小舟の航行も大分多く観られるようになる。ベニスに近づいたようだ。私たちはデッキに上ろうと、キャビンを出た。やや霞がかかった感じの海辺に、次第に尖塔やら低層の建物が建て込んでくる、もう、大運河に入ったようだった。彼方に、アドリア海の女王、と崇められたイタリアヴェネチア町が遠望できた。











この記事へのコメント